今から3ヶ月以上前のとある日・・
その瞬間は突然やって来ました。
この日、yuu と二人でのんびり野鳥観察へ。
目的はサンコウチョウとアカショウビンの撮影。
撮影は無理でもICレコーダーで鳴き声を録音できたらと。
そして慣れ親しんだフィールドへ入ると、聞きなれない野鳥の声が飛び込んできました。
ん? yuu、なんやコレ?
「わからん、なんやろ」
聞いたことないよなぁ
「うん、ない」
『フーフィン!フーフィン!』
と、そんなふうに聞こえました。
しかもめっちゃ大きな声。
yuu 、とりあえずICレコーダで録音しとき!
録音後・・
よっしゃ行ってみよ。
『フーフィン!フーフィン!』
大きな声のする樹のすぐ下まで来ると、4~5人かな、野鳥観察のおじさんが上を見上げてました。
何の鳥が鳴いてるんですか?
「・・・」
チラッとこちらを向き、〝静かに!〟というような顔。
えっ? なになに??
構わず、別の人に。
何か珍しい鳥でもいてるんですか?
すると・・
「ヤイロチョウ・・」と。
へ? ヤイロチョウ??
どっかで聞いたことあるな。
最初、ピン!とこなかったですよ。
yuu 、ヤイロチョウやって。
「ヤ、ヤイロチョウ!? ま、マジで!?」
「ホンマや! 『ホホヘン!ホホヘン!』 って鳴いてる!」と、yuu の顔色が変わったのを見て思い出しました。
あー、そういえば yuu が四国に行った時に見てみたい!と言っていた高知の県鳥やん。
へ~ こんなとこにもいてるんや。
・・と、その時は oto 、鳥のことにあまり詳しくないのでそれほど〝スゴイこと〟とは思っていませんでした。
そんな oto とは違い、yuu は必死で声の主を探します。
「こっちに来ないで!」というように、さっきのおじさんが手で合図。
「なんでアカンねん!」と、小声で yuu 。
すると別の人が「みんな殺気立ってるんですよ・・」と。
確かに異様な雰囲気。
yuu と oto は少し離れた位置からヤイロチョウを探します。
大きな鳴き声は聞こえるのですが、姿が見えない・・
そしてあきらめかけた時に、サッと移動する鳥の影が見えました。
あっ! 飛んだ!!
すると、yuu のすぐそばの樹にとまった!
かなり高いところでしたが卵色のお腹と赤い模様が明るく光って見えたので、パシャッと撮影!
枝かぶりしてるけど撮れた! と、次の瞬間また飛んだ!
そして隣の枝に着地。
今度は後ろ姿。
お尻しか見えへーん!
こっち向け~
そんな思いが通じたのか、一瞬だけ横を向きました!
パシャ!
よっしゃ~ 撮れた~
その一枚、シャッターを切った瞬間どこかへ飛んで行きました。
yuu も くちばしが少しかぶりましたが一瞬のチャンスを逃さずに、なんとか撮れたようです!
さすが!!
いやぁ~ ホンマ一瞬の出来事やったなぁ~
yuu 、やったなー!!
興奮してる yuu の横に、先ほどのおじさん。
おじさんも何とか撮れたようでした。
「撮れて良かったね!」と、おじさん。
ホッとしたのかさっきまでの表情から一変して笑顔に。
ヤイロチョウ、こんなところにも飛んで来るんですね、と言うと・・
「いや~ まず、ありえないことですよ!」と。
そして続けて・・
「今日のこと、今は誰にも言わないで下さいね」 と。
「もし知れ渡ったら大変なことになるから」 と。
大変なことって?
「100人、200人・・ いや、もっと集まって大騒ぎになると思いますよ」
ふーん。
そんなにスゴイことなんや・・
でも yuu の夢が叶ったしなぁ~
すぐにでもブログに載せてあげたいねんけどなぁ~
そんなふうに考えながら・・
そしてまだ遠くで 『ホホヘン!ホホヘン!』 と鳴いてるのを聞きながら山を後にしました。
その後日・・
というか、ホント数日後ですよ。
ネットで検索すると、いろいろ出ていました。
そしてやはり全国から大勢の人が押し寄せていたようで、車もいろんなナンバーがあったそうです。
あ~、あのおじさんの言っていた通りになったよなぁ。
どうやらヤイロチョウは営巣していたということ。
そんなこんなで落ち着くのを待って、UPまで3ヶ月以上かかりましたが・・
「ヤイロチョウって、こんな鳥やねんで~ この鳥を見るのが夢やねん!」
と、四国旅行の長寿庵さんで書いていたヤイロウョウ。
yuu の夢、その四国旅行からわずか1ヶ月余りで叶いましたね!
今回は、ほんとラッキーでした。
またどこかで 『ホホヘン!ホホヘン!』 聞きたいよね~
daiyuu